食   
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アイスクリーム

マルコポーロが中国で知った氷菓をイタリアに持ち帰ったものが始まりだともいわれる。


アブサン

最も強い酒といわれ、かつてはアルコール分90度に及ぶものもあったという。
原料はキク科のアブサン Artemisia absinthium (和名ニガヨモギ)で、 葉の部分をアルコールで浸出したものを蒸留し、揮発成分だけを集め、 アニスや茴香を香料として加える。しかしアブサンチンという有毒成分が含まれて いるため製造を禁じている国も多く、フランスでは1915年に製造および 販売が禁止となった。


ウィスキー

ビールの蒸留酒。
12世紀頃にはじめてアイルランドで作られた uisge beath が原型と いわれ、これは古アイルランド語で「水」を表す uisce と「生命」を 意味する betha に由来するが、のちに「生命の」が省略されて whisky となった。


ウーゾ

葡萄から作られる透明な酒。


ウォトカ

vodka は「水」を意味する voda の縮小辞形。14世紀頃にロシアで 作られた。


フランス語の anguille、イタリア語の anguilla、 スペイン語の anguila などは、ラテン語で「蛇」を意味する anguis に由来する。


オレンジ

『最後の晩餐』の絵にオレンジが描かれているのは時代錯誤。オレンジはキリストの死の約1,000年後に、中国から 地中海沿岸に種子と栽培法が伝えられた。


海藻

日本人は先史時代から食べていたといわれ、平城京ではニギメやアラメなどを売る店やトコロテンを食べさせる店が あり、また戦国の武将たちは昆布、ワカメ、アラメ、カジキ、ヒジキなどを城壁に 練り込んで非常用食糧とした。


 

  ●赤蕪

古代ギリシャでは性的興奮剤であると考えられ、姦通の現場で男が捕らえられると、 その罰として尻に赤蕪を詰め込み、熱い灰を頭からふりかけ、さらに陰毛をむしり取るのが当時の習わしであった。


缶詰

ナポレオンが戦争のため食料保存法を賞金つきで募集した際、アペールによって発明されたもの。 ただし、これはガラス瓶詰めの密閉法で、ブリキ缶を使ったものが発明されたのは1810年のイギリス。


キビャック

カナディアン・エスキモーの食べ物で、 アパリアスというウミツバメを、アザラシの腹のなかで2〜3年発酵させた保存食。


牛乳

古代ギリシャやローマでは殆ど飲まれなかったらしく、ローマの著述家ウァローの『農耕書』によると、最も栄養の ある乳は羊と山羊のもので、整腸によいのは馬、驢馬、牛、山羊の順であるといい、ホメロスの著作でも、羊の乳に 水と何らかの甘みを加えて飲んでいたという記述が見られる。しかしインドでは牛乳がヴェータ時代から親しまれて きた。
なお、中国語の「酪」は、ギリシャ語の glakt- にあまりに似ているため、トルコ語経由で借用されたのではない かと推測されている。


くさや

昔から干物の製造が盛んであった伊豆諸島では、幕府への年貢として食塩を納めていた。 しかし、その厳しい取り立てにより干物に用いる塩が不足したため、同じ塩汁を何度も繰り返して使うようになった。


ケチャップ

トルコ語起源の言葉。
1830年代、米国では薬品として特許がとられた。


コーヒー

トルコ語起源の語で、英語 coffee はイタリア語を 通じてできたもの。
850年頃、アラブ人が飲むようになったもので、ヨーロッパに伝わるまで700年かかった。
粉450gには、コーヒーの木1本分の豆が必要とされる。


胡椒

インド原産の低木で、アレクサンドロス大王の 東征によってヨーロッパにもたらされたといわれる。


小麦粉

英語 flour は flower と同一起源の言葉で、本来はフランス語で 「(小麦粉の)花」を意味する fleur (de farine)に由来する。


昆布

かつての通産省四国工業技術試験所では、昆布の繊維(アルギン酸)でスピーカーの コーン紙を作った。従来のパルプのものより振動に対する抵抗が少なく音響 特性もよいといわれる。


さくらんぼ

前74年、ローマの将軍ルクルスが、黒海沿岸にある町ケラスス(「赤い実」の意。現在のギレスン)特産の赤い実を ローマに持ち帰って栽培するようになって以来、ローマではケラシアと呼ばれるようになり、それがフランス語で スリーズ、ノルマン系仏語ではシェリーズとなり、英語の cherry ができた。


化学的にいうとエチルアルコール。酵母菌が、発酵という手段で糖を分解することによって作り出す。
なお、酒飲みのことを「左利き」と呼ぶのは、金山の鉱夫の右が鎚手、左が鑿手である という単なる洒落に過ぎない。


砂糖

ヨーロッパ人は、十字軍の時代にアラビア人から教わるまでその存在を知らなかった。


サンデー

1880年代、米国中西部の町で、日曜日にアイスクリームソーダを売ってはいけないとの条例が作られた。ある喫茶 店主は困ってアイスクリームにシロップをかけたものを売り、それがサンデーソーダの愛称で呼ばれるようになった。


シードル

ヘブライ語で「酒」を意味する sekhar がギリシャ語に 借用されて sikera となり、ラテン語の sicera を経てフランス語の cidre になったもの。


シナモン

スリランカに自生する木の樹皮から採られる。
現在ではジャワ、西インド諸島、ブラジルなどでも栽培されるが、スリランカのものは最も上質。


シュールストレンミング

鰊を乳酸菌で発酵させたスウェーデンの缶詰。


英語 vinegar は「ワイン」を表す vin と「酸っぱい」を意味する aigre の合成語。
古代ローマでは万能薬として利用され、の黒ずんだところを拭き取るための 使い方をプリニウスは説明している。また、ローマの歴史家リヴィウスは、ハンニバルが ガリア・アルプスを越えてエトルリアに侵入する際、途中に邪魔な大岩が あったので、これに酢を注いで砕いたと伝えている。
イギリスではもともと酸っぱくなったビールの廃物利用として作られ、現在でも主として 麦芽から製造されている。アメリカでは林檎酒の酢が最も多く用いられ、また、フランスやスペインなどではワイン から作られる。


西瓜

エジプト神話では、セトイシスを追いかけながら雄牛に変身した際、欲求不満が昂じて精液を 地面にまき散らした場所から生えたとされる。


ソーダ水

かつて二酸化炭素は、ソーダ(炭酸ナトリウム)に 酸を作用させて作られたため、二酸化炭素を水に溶かしただけのものがソーダ水と呼ばれるようになり、一時は壊血病の 薬としても用いられた。


大根

古代ギリシャでは、間男に対して大根を尻の穴に押し込むという刑罰が行われた。またローマでもカトゥルスの 『歌集』に同様の罰が見られる。


玉葱

古代ギリシャやローマで、その汁液は耳の治療薬とされた。またエジプトにおいては ミイラを作る際に用いられ、耳の中だけでなく胸部や骨盤などにも入れられた。


チーズ

フランス語の fromage やイタリア語の formaggio は、ラテン語で「形」を表す forma の形容詞で「形をとった、 型作りの」を意味する formaticus に由来する。


チューインガム

原料のチクルは、グァテマラやメキシコに自生するサポジラの木の幹を傷つけて得られる 白い液から採られる。


チョコレート

ココアと同様、悪魔の誘惑だと信じられていた時代があった。18世紀頃の中米への移民は、村によっては60歳以下の 者は口にしてはならず、教会から破門される場合もあった。


トリュフ

ブタの性フェロモンは雄ブタの唾液に含まれており、雌ブタはこのステロイドの匂いを嗅ぐと興奮する。トリュフ には、これと同じステロイドがブタの唾液よりも高濃度で含まれている。つまり、トリュフを探すために使われる ブタは雌でなくてはならない。
ちなみに、このステロイドは男性の脇の下の汗の中にも大量に含まれている。


日本の梨は英語で sand pear と呼ばれる。長十郎が持つ砂のようにザラザラした舌触りから名づけられた。

  ●長十郎

1893年、神奈川県川崎大師河原にあった当麻長十郎氏の梨園で偶然発見された。

  ●二十世紀

1888年、松戸の篤農家がゴミ溜めの中に発見した芽生えを育てたもので、突然変異により従来のものに較べて青白く 水分が多く、また甘い品種ができ、来るべき新世紀に因んでこう名づけられた。なお、原木は1935年に天然記念物に 指定されたが、空襲で消失した。
一方、当時の山陰地方では、特産品の「因伯綿」の生産が、開国による輸入の増大から壊滅状態に陥っていた。ある 人物が二十世紀の噂を知り、千葉まで出向いて株を分けてもらい栽培を奨励したため、のちに鳥取地方の名産となった。


英語 meat のもとの古英語 met はもともと「食物」の意。

  ●豚肉

古代ローマでは最も一般的かつ最も愛好され、プリニウスは50通りの味わい方があると述べている。


バター

ギリシャ語の bouturon に由来し、これは「牛」を表す bou- と「チーズ」の 意の turos の合成語。
古代ローマ人は傷薬や整髪料として用い、ヒンズー教徒は礼拝時の供物とした。食用と したのは、スカンジナビア人が最初だといわれている。


蜂蜜

プリニウスは、バラの油と一緒に耳に垂らせば、蚤の卵や頭についた寄生虫を 殺すことができると述べている。

  ●蜜酒

プリニウスによれば、蜂蜜にその2倍の水を加えて作られたという。その水は5年ほど貯めた 雨水や、降ったをすぐに沸かしたものを用い、蜂蜜と混ぜてから土用の 暑い頃に40日ほど陽に当て発酵させたらしい。


発酵

英語 fermentation の語源であるラテン語 fermenrtum の fer- は「沸かす」を 意味する ferveo に由来する。
ワインビール・パンは酵母菌、バターチーズは 乳酸菌、は酢酸菌、日本酒は麹カビと酵母、味噌は味噌麹菌、醤油は醤油麹菌、鰹節は鰹節 カビの働きによる発酵食品。


バニラ

メキシコ原産で、アステカ人はチョコレート飲料に香りをつけるために用い、モクテスマ 王はそれをエルナン・コルテスにふるまったという。


ババロア

ドイツのババリアが語源だが、もともとは古代ギリシャ人がアフリカ 人をバルバロイ(野蛮人)と呼んだことをローマ人が模倣し、ガリア人のことをこう呼んだ。


ビール

シュメールで作られていたものの原料は大麦とエンマ麦で、銘柄が16種類あった。なお、現在のビールの原料は 二条大麦(ビール麦)。
シュメールで書かれた医学書には、薬草を塗るときにビールを用い、これを患部に塗布したり、患部を洗うのに使用 することを勧めている。古代エジプトやメソポタミアでは専用の職人によって作られていた。また、ローマ 時代のガリアやスペインでは、ビールを作る過程で表面にできる泡を利用して パンを作ったとプリニウスは伝えている。
醸造は中世のはじめまで教会で行われていたが、8世紀には北ガリアなどでホップが使用されるようになり、民間でも 作られるようになった。
なお、アリストテレスはワインで酔った人は前に倒れ、ビールで酔うと 仰向けに倒れると言っている。


ビスケット

「二度」を意味する bis と「焼かれたもの」を表す cuit の合成語。


ヒヨコ豆

インド料理のダルに使われるヒヨコ豆は学名キケル・アリエティヌムといい、マメ科ヒヨコ豆属であるが、 野生・栽培種にかかわらず毒性アミノ酸が含まれるレンリソウ属(マメ科) にも同名のヒヨコ豆があり、学名をラティルス・サティバという。


フォアグラ

「太った肝臓」の意。
1世紀のローマ人アピキウスが著した『料理法』に登場する雌豚の肝臓料理 ficatum が最古の文献。ficatum は 「無花果」を意味する ficus に由来する。普通は鵞鳥の代わりに安い豚を使い、これに無花果を大量に食べさせ、 太ったところでその肝臓を取り出し、ワイン・オリーブ油・胡椒などで 作ったソースをかけて食べたという。
もとはギリシャの同じ料理 sukoton (sukon は「無花果」の意)がそのままラテン語に 翻訳されたもので、「肝臓」を表すフランス語の foie、イタリア語の fegato、 スペイン語の higado は本来「無花果で(太った)」を意味した。そのため、本来の「肝臓」を表すギリシャ語の hepar やラテン語の cur, jocur は忘れられてしまった。


フォーク

16世紀頃から使われるようになり、ナイフと揃って用意されるようになったのは17世紀のこと。


葡萄

小さな種なしの葡萄が currant と呼ばれるのは、それが有名な産物の1つであったギリシャのコリントスに由来する。


ベーキングパウダー

重曹に酸を混ぜたもので、湿らないよう澱粉を加えてある。
酒石酸を加えたものは冷たいままでも膨らみ、リン酸を混ぜたものは熱を加えないと二酸化炭素を 出さない。


マシュマロ

かつてはアオイ科植物のビロードアオイ marshmallow の根に含まれる粘りを利用して作られたためにこう呼ばれる が、現在はその代わりにゼラチンが使われる。


ワイン

中国には、前2世紀末に前漢の武帝の使者として西域に遠征した張騫により、葡萄の木と共にもたらされた。
なお、ケラーは color と同様ラテン語で「隠す」を表す celo の派生語 cellarium に由来する。




文献
冒険する鼻 小泉武夫 三一書房
毒草を食べてみた 植松 黎 文春新書
ことばの生活誌 風間喜代三 平凡社
ことばの身体誌 風間喜代三 平凡社
英語発達小史 H. ブラッドリ 岩波文庫
エピソード科学史 サトクリッフ 現代教養文庫
ポケットサイエンス A.レオクム 現代教養文庫
生物の雑学事典 大宮信光 日本実業出版社
生物たちの不思議な物語 深海 浩 化学同人
ヒポクラテス全集 ヒポクラテス エンタプライズ
惑星へ C. セーガン 朝日文庫
世界の歴史2 古代オリエント 河出文庫
地名の世界地図 21世紀研究会編 文春新書
雑学コレクション I. アシモフ 新潮文庫

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